米ファストフードチェーンなど、AI導入で人事採用プロセスの効率向上
(米国)
ロサンゼルス発
2025年02月26日
米国のファストフードチェーン「チポトレ・メキシカン・グリル」(本社:カリフォルニア州ニューポートビーチ)は2月19日、繁忙期となる3~5月に向け、世界中に展開している約3,700店の従業員の採用の際、人工知能(AI)の活用を行うと発表した。同社はタコスやブリトーを提供する大手で、米国以外にもカナダ、英国、フランス、ドイツ、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)に店舗を持つ。
チポトレは、会話型AIの開発会社パラドックス(Paradox、本社:アリゾナ州)と2024年10月に提携を開始し、人事採用プラットフォーム「Ava Cado」を活用する。具体的には、「Ava Cado」は採用担当の仮想メンバーとして、求人応募者とオンラインで会話しながら、採用に必要な基本情報を収集し、繁忙期に向けた約2万人の採用業務を効率化する。また、採用担当マネジャーとの面接の手配や合格者へ採用通知を送る作業も担う。これにより、応募開始から合格者に仕事を開始してもらうまでの採用期間を平均12日から4日に短縮できたことに加え、応募者をほぼ倍増することに成功している。応募者が手続きを始めて完了した比率も約50%から85%以上に向上したという効果も得られているという。
パラドックスはこのような会話型AIの採用サービスを、マクドナルド、ネスレ、ゼネラルモーターズ(GM)など、従業員を多く雇用する米国大手企業に提供している。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
ビジネス短信 c39cd74580fc4f0d