腐敗認識指数ランキング、セーシェルがサブサハラ・アフリカで初めて日本を上回る

(アフリカ、セーシェル、カーボベルデ、ボツワナ、日本)

調査部中東アフリカ課

2025年02月19日

世界各国の腐敗や汚職を監視する国際的なNGO「トランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International:TI)」は2月11日、「2024年腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index: CPI)ランキング外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」を発表した(2025年2月17日記事参照)。同報告では、世界180カ国・地域を対象に、賄賂や公権力の乱用、公的サービス分野での縁故主義、利益相反防止・情報開示などに向けた法制度の有無などの基準に基づき、各国の公的部門の腐敗度について、0(極めて腐敗している)から100(極めてクリーン)までで指数化し、その順位を示している。

サブサハラ・アフリカでは、セーシェルが72点を獲得し世界全体で18位と、前年に引き続きサブサハラ・アフリカで最もクリーンな国となった。前年16位だった日本は71点で20位にランクを落とし、初めてサブサハラ・アフリカの国が日本を上回った。同報告はセーシェルについて、注目度の高い汚職事件を積極的に訴追して透明性を向上させ、法執行機関間の情報共有を強化してきた、と評価した。サブサハラ・アフリカの中で上位10カ国は次のとおりとなった(かっこ内は前年ランク)。

  • 72点、18位:セーシェル(20位)
  • 62点、35位:カーボベルデ(30位)
  • 57点、43位:ボツワナ(39位)
  • 57点、43位:ルワンダ(49位)
  • 51点、56位:モーリシャス(55位)
  • 49点、59位:ナミビア(59位)
  • 45点、69位:ベナン(70位)
  • 45点、69位:コートジボワール(87位)
  • 45点、69位:サントメプリンシペ(67位)
  • 45点、69位:セネガル(70位)

同報告によると、2015年との比較で大幅にスコアが改善したのはアンゴラ(32点、17点上昇)、コートジボワール(45点、13点上昇)、タンザニア(41点、11点上昇)で、ザンビアは2020年から6点上昇し39点だった。

また、サブサハラ・アフリカの主要国は、ガーナ42点(80位)、南アフリカ共和国41点(82位)、エチオピア37点(99位)、ケニア32点(121位)、ナイジェリア26点(140位)だった。

なお、2024年の腐敗認識指数の世界全体の上位3カ国は、100点満点中90点のデンマークを筆頭に、フィンランド、シンガポールと続いた。

(坂根咲花)

(アフリカ、セーシェル、カーボベルデ、ボツワナ、日本)

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