中国大手EC「抖音」の2024年GMVが業界3位に
(中国)
上海発
2025年02月28日
中国のバイトダンスは2月13日、自社が運営する電子商取引(EC)プラットフォームの抖音(Douyin)の2024年流通取引総額(GMV:Gross Merchandise Value)が、前年比30%増の約3兆5,000億元(約73兆5,000億円、1元=約21円)と発表した。京東(JD)の約3兆元を上回り、淘天集団の約8兆元と拼多多(Pinduoduo)の約5兆2,000億元に次ぐ業界3位となる見込み。
GMVの内訳は、検索・バナーなどからの流入が40%、EC店舗によるライブコマースが30%、フォロワー100万人未満の中小ライバー(配信者)によるライブコマースが21%、トップライバーによるライブコマースが9%となっていることから、トップライバー頼みの状況から脱却してきていることがうかがえる。2024年9月には、当時、抖音のトップライバーだった「瘋狂小揚哥」が、香港にある老舗ブランドの月餅を月間5,000万元以上ライブコマースで販売していたが、その後、香港に同ブランドが存在しないことが発覚するなど、トップライバーによるトラブルが多発していたことなどが背景の1つとの指摘もある。
検索・バナーなどからの流入やEC店舗によるライブコマースの比率が向上したことで、抖音は中国最大の動画プラットフォームであることに加え、「買い物を行うプラットフォーム」としてイメージが定着しつつあるといえる。なお、2025年GMVの目標は、2024年比20%増の4兆2,000億元としている。
(高山博)
(中国)
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