政策金利を10.75%に引き下げ

(ケニア)

ナイロビ発

2025年02月10日

ケニア国家統計局は1月31日、2025年1月の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比3.3%だったと発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)した。上昇率を項目別でみると、食料・飲料が6.1%、交通が0.7%だった。住宅・水・電気・ガスはマイナス1.6%となった。一部、スクマウィキ(31.2%、注)、キャベツ(27%)、オレンジ(25%)、トマト(21%)など価格上昇の著しい項目もあるものの、全体としては引き続き物価は安定している。

ケニア中央銀行(CBK)の金融政策委員会は2月5日、政策金利を0.5ポイント引き下げ、10.75%とすることを決めたPDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。物価の安定および2024年の経済成長の減速を背景に金融緩和策を一層進めるべく、2024年8月、10月、12月に続く4度目の利下げに踏み切った。加えて、市中銀行の貸出レートの引き下げが思うように進まない中、現金保有率も現行の4.25%から3.25%に1ポイント引き下げた。

ケニアのスタンビック銀行は2月5日、1月の製造業購買担当者景気指数(PMI)を50.5と発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。前月より0.1ポイント減少したものの、4カ月連続で景気判断の境目となる50を上回った。生産と新規受注が増加し、それにより売り上げが増加、マーケティングの強化や、インフレ圧力の低下を招いていると分析。同行エコノミストのクリストファー・レジリショ氏によると、今後1年間のビジネス見通しは12月よりやや改善したものの、依然として弱含んでいる」とコメントした。

(注)ケニアで最も食べられている野菜。

(佐藤丈治)

(ケニア)

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