トランプ米大統領、メキシコとカナダに対する追加関税の適用開始を一時停止、3月に後ろ倒しへ
(米国、メキシコ、カナダ、中国、EU)
ニューヨーク発
2025年02月04日
米国のドナルド・トランプ大統領は2月3日、SNS投稿を通じて、メキシコとカナダに対する25%の追加関税の適用を1カ月間、一時停止すると明らかにした。トランプ氏は2月1日、カナダとメキシコに対して25%、中国に対して10%の追加関税の適用を2月4日に開始する大統領令を発令していた(2025年2月3日記事参照)。
トランプ氏はメキシコに関して、「クラウディア・シェインバウム大統領と会話した。非常に友好的な会話で、彼女は1万人のメキシコの兵士を直ちにメキシコと米国の国境に配置することに同意した。これらの兵士は、フェンタニルと不法移民の米国流入を阻止するために配置されることになる。さらにわれわれは、マルコ・ルビオ国務長官、スコット・ベッセント財務長官、ハワード・ラトニック商務長官(注)、およびメキシコの政府高官の代表が交渉を行う1カ月間、予定されていた関税を直ちに停止することで合意した」と明らかにした。
また、トランプ氏はカナダに関して、「米国の北の国境を安全に確保することに合意し、フェンタニルのような薬物が米国に流入し、何十万人もの米国人が命を落とし、その家族や地域社会が全米で破壊されるという、致命的な惨事を最終的に終わらせることに合意した」「大統領として、私は国民の安全を確保する責任があり、まさにそれを実行している。この最初の成果には非常に満足している。土曜日(2月1日)に発表された関税は、カナダとの最終的な経済合意が成立できるかどうかを見極めるため、30日間停止される」と明らかにした。
トランプ氏のSNS投稿に基づけば、メキシコとカナダに対する追加関税の適用の開始は3月に後ろ倒しされることになる。ただし、具体的な日時は示されていない。メキシコに対しては、大統領令が発令された2月1日の1カ月後であれば3月1日、適用開始予定の3月4日の1カ月後であれば3月4日となる。カナダに対しては、大統領令が発令された2月1日の30日後であれば3月3日、適用開始予定の30日後であれば3月6日となる。
なお、トランプ氏のSNS投稿では、中国に関しては言及されておらず、このまま両国間の協議を経た一時停止の判断がなければ、中国に対する追加関税は米国東部時間2月4日午前0時に適用が開始される見込みだ。
ジェトロは本件に関して、経済産業省と共同で「米国関税措置等に伴う日本企業相談窓口」を設置し、積極的な相談対応・情報提供を行っていく。
(注)ラトニック氏は、連邦議会上院で人事承認されておらず、現在は商務長官候補。
(葛西泰介)
(米国、メキシコ、カナダ、中国、EU)
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