リヨンで国際外食産業見本市「Sirha 2025」開催
(フランス、EU、日本)
農林水産食品部事業推進課
2025年02月27日
フランス・リヨンで1月23~27日、シラ国際外食産業見本市「Sirha 2025」が開催された。2年に1回開催される、食業界の経営者・バイヤー・料理長など企業・組織の意思決定者が多く集まる当見本市は、会期中、世界中からトップクラスのシェフたちが集結し、世界最高峰の国際コンクールが開催されることで知られている。ジェトロはジャパンパビリオンを設置し、計28社・団体が出展。抹茶、日本酒、和菓子、洋菓子、加工食品など日本産農水産物・食品を売り込む商談が盛んに行われた。会期中に開催された、世界最高峰のコンクールの1つ、ボキューズ・ドール国際料理コンクール(フランス料理部門)、クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー(菓子部門)では、ジャパンパビリオン出品商品も一部使われ、菓子部門では日本が前回に続き優勝した。また、フランスのナタリ・ドラートル観光担当相がジャパンパビリオンを巡覧し、出展者からの説明に耳を傾けるとともに、掲示していた大阪・関西万博の公式キャラクターのミャクミャクにも関心を示した。
デザインも好評だったジャパンパビリオン(ジェトロ撮影)
ミャクミャクの説明を受けるフランスのドラートル観光相(ジェトロ撮影)
主催者発表によると、今回は、前回2023年比25%増の25万7,000人以上が来場した。来場者の15%超がフランス国外からの来場者で、スイス、イタリア、ベルギー、スペイン、米国、英国、ドイツ、モロッコ、カナダ、オランダからの来場が多かった。国際パビリオンとしての出展は14カ国、うちアジアからは日本、韓国、中国、サウジアラビアの4カ国だった。
食品業界の関係者からの注目度が高く、バイヤーだけでなく料理学校の生徒や一般客も来場していたため、ジャパンパビリオン出展者からは来場者の見極めが難しかったという声も聞かれたが、リヨン以外のレストランのシェフなど多くのレストラン関係者と出会える場になったという評価が多かった。
出展企業の中には、大規模見本市の特徴を生かし、ホール2のジャパンパビリオン内の自社ブースで商談を行うだけでなく全7ホールある会場内を精力的に訪問し、他ホールで出展するカフェチェーンにも売り込むなど、ジャパンパビリオン内外で積極的に潜在顧客の開拓が行われた。
別ホールに赴き営業する出品者(ジェトロ撮影)
次回の「Sirha 2027」は、2027年1月21~25日に開催予定。
(河浦妙子)
(フランス、EU、日本)
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