韓国企業がカンボジア政府に8,000台の電動二輪を無償提供

(カンボジア、韓国)

プノンペン発

2025年02月25日

韓国の電動二輪車メーカーVERYWORDS(VW&C)は2月7日、カンボジア環境省、韓国に本部を置くグローバル・グリーン成長研究所(GGGI)と3者で、環境負荷を低減する電動二輪の普及を目的とした覚書をに締結した。VW&Cは8,000台の電動二輪を環境省に無償提供し、さらにカンボジア全国に200カ所以上の充電ステーションを設置する予定だ。

覚書の締結式に合わせて、環境省内に充電ステーションが設置され、VW&Cから最初の20台の電動二輪が提供された。締結式に出席したイエン・ソポルレット環境相は「カンボジア政府が目指す2050年までのカーボンニュートラル達成のため、温室効果ガスを排出しない電動二輪の利用を推奨する」とコメントした。この取り組みにより、1台あたり年間5,040トン相当の二酸化炭素(CO2)の排出削減が見込まれる。

VW&Cは、2023年5月にプノンペン郊外で電動二輪の組立工場を設立し、生産台数は年間3,000台程度、と報道されている。カンボジア政府は2050年までに電動二輪の普及率70%を目指しているが、公共事業運輸省の2024年11月時点の車両登録台数によると、二輪と三輪を合わせた台数(約647万台)のうち、電動二輪が1,329台、電動三輪が478台となっている。カンボジア人の移動の中心手段である二輪の脱炭素化が求められる中、VW&Cは無償提供を通じて電動二輪の市場を拡大していく狙いだ。

(ニティー・ヘン)

(カンボジア、韓国)

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