就任1カ月のトランプ米大統領支持率52%、世論調査

(米国)

調査部米州課

2025年02月25日

米国のドナルド・トランプ大統領が1月20日に就任して1カ月が経過した。世論調査からは、同大統領への権力集中や連邦政府の機能不全を危惧する声も聞かれる(2025年2月18日2月21日記事参照)。最近の世論調査では、トランプ氏の支持率が過半となった。

ハーバード大学米国政治研究センターとハリス・インサイト・アンド・アナリティクスは2月24日、トランプ政権などに関する世論調査結果(注1)を発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。それによると、トランプ氏の支持率は52%(強く支持33%、いくらか支持19%)と過半だった。不支持は43%(強く不支持32%、いくらか不支持11%)、「わからない」は5%だった。大統領職務の重要事項への支持率でも、1月調査時と比較して、「経済」が49%(1月37%)、「移民」が56%(34%)、「外交」が48%(38%)と支持率が上昇した。

ジョー・バイデン前大統領の仕事ぶりと比較しても、トランプ氏の方が良い仕事をしていると58%が評価した。

トランプ氏が進める各政策では、「不法滞在で犯罪をした移民を国外追放する」「政府支出の不正や無駄を発見し、排除するための全面的な取り組みを実施する」「国境を閉鎖し、セキュリティーを強化し、不法越境を阻止する政策を実施する」の支持率がそれぞれ81%、76%、76%と高かった。ホワイトハウスはトランプ政権への支持のあらわれとして、同世論調査についてホームページ(2月24日)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますで取り上げた。

同世論調査の共同責任者マーク・ペン氏は「国民は様子見の姿勢を取っている。トランプ氏はバイデン氏よりも良い仕事をしていると58%が回答し、トランプ氏の支持率はさらに上昇する可能性がある」と述べた(議会専門紙「ザ・ヒル」2月24日)。

調査会社モーニング・コンサルトが2月に実施した世論調査(注2)では、トランプ氏の支持率は50%だった。

選挙情報サイトのファイブサーティエイトによると、トランプ氏の支持率の平均値をみると、過去3週間は49%台で推移し、不支持率を上回っている。2月初旬には支持率が不支持率を5ポイント程度上回っていたが、同月中旬以降、支持率がやや低下するとともに、不支持率が上昇し、その差は2月24日に0.7ポイントまで接近している。

(注1)実施時期は2月19~20日、対象者は全米の登録有権者2,443人。

(注2)実施時期は2月21~24日、対象者は全米の登録有権者2,225人。

(松岡智恵子)

(米国)

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