トランプ米大統領、TikTok規制法の執行を延期する大統領令を発令
(米国、中国)
ニューヨーク発
2025年01月22日
米国のドナルド・トランプ大統領は1月20日、中国発の動画共有アプリ「TikTok」の規制法の執行開始を延期する大統領令を発令
した。
2024年4月24日に成立し、1月19日に施行した「外国敵対勢力が管理するアプリから米国人を保護する法」(Public Law 118-50
のDIVISION H)は、敵対国(注)に本社や主要な事業所を有する企業が運営するアプリや、敵対国の外国人が直接的・間接的に所有する企業が運営するアプリなどを対象に、米国での提供、維持、更新を禁止する。ただし、敵対国の企業などによる運営から適切に分割(qualified divestiture)されれば、アプリサービスの提供などは引き続き認める。同法では対象アプリとして、TikTokと親会社の中国のバイトダンスを明示している。
今回の大統領令では、「1億7,000万人の米国人が使用するプラットフォーム(TikTok)を保護しながら、米国の国家安全保障を確保する解決策を追求する」「TikTokがこれまで講じてきた(リスク)低減措置の妥当性を評価する必要がある」「同法の施行日は私(トランプ大統領)の大統領就任の前日であり、同法の禁止規定が国家安全保障や外交政策に及ぼす影響を自身が評価できていない」などと、執行開始の延期の理由を挙げた。その上で、司法長官に対して、同大統領令の発令から75日間、同法の執行に関するいかなる措置も講じないことを指示した。
なお、トランプ氏は大統領就任前日の1月19日のSNS投稿で「米国が(TikTokの)50%のオーナーシップを保有するジョイントベンチャーのかたちを希望する。これにより、TikTokを救い、適切な管理下に置き、存続を可能にする」と述べた。また、翌20日の大統領令の署名中、「もし私が米国のために取引を行うのであれば、TikTok(の所有権)の半分は米国が手に入れるべきだ」と述べ(アクシオス1月20日)、TikTokの米国事業の存続と引き換えに、TikTokの適切な分割に向けた米国資本による買収を目指す考えを示した。
TikTok規制法を巡っては、連邦最高裁が1月17日に同法を合憲とする判決
を出した。TikTokは、同法施行前日の1月18日に米国でのアプリの提供を一時停止したが、翌19日のトランプ氏のSNS投稿後に提供を再開している(政治専門紙「ポリティコ」1月20日)。
(注)合衆国法典第10編第4872条(d)(2)で指定される中国、ロシア、イラン、北朝鮮の4カ国。
(葛西泰介)
(米国、中国)
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