カリフォルニア州知事、ロサンゼルス火災対応に最低25億ドルの追加資金提供を提案
(米国)
ロサンゼルス発
2025年01月15日
米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は1月13日、同州ロサンゼルスで発生している大規模な火災からの復旧・復興活動のために、最低25億ドルの追加資金提供を提案した。資金は火災で被害にあったロサンゼルス市民の生活とコミュニティの再建を目的とし、被災家屋の復旧、清掃作業、将来の災害への備えが含まれるほか、今回の火災で被害にあった学校の再開支援に充てられる。具体的内容は次のとおり。
- 緊急対応資金の増額:州の緊急対応資金として10億ドルを提供し、被災地の清掃や復旧にかかる対応に充てる。この資金は米連邦緊急事態管理庁(FEMA:Federal Emergency Management Agency)による償還の対象となり得る。
- 学校の再建と修復への取り組み:学校再建を迅速に行うため、地方教育機関に対して技術支援のための資金を提供する。
- 緊急事態への備えを強化:火災、暴風に対する安全対策やその他の自然災害の脅威に対する備えを強化するため、15億ドルの資金提供を加速させる。
同州は1月12日に、火災後の土砂崩れや洪水への備えとして、瓦礫など災害廃棄物の撤去を迅速に行うための行政命令を出している。冬期に起こる暴風雨は新たな大災害を引き起こすリスクが高いとされており、焼失地域での土砂崩れや洪水のリスクを軽減するよう迅速な措置を講じることを指示している。
1月14日時点で、ロサンゼルス西部のパシフィック・パリセーズで発生している「パリセーズ」火災では2万3,713エーカー(約96平方キロメートル)が焼失、ロサンゼルス北部のアルタデナとパサデナで発生している「イートン」火災では1万4,117エーカー(約57平方キロメートル)が焼失したと報告されている。火災発生地域やその近郊では避難命令が続いており、約18万人が避難所やホテルなどの仮住まいで生活をしている。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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