米カリフォルニア州知事、ドジャース会長ら民間セクター主導の山火事復興イニシアチブを発表

(米国)

ロサンゼルス発

2025年01月31日

米国カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(民主党)は1月28日、ロサンゼルス地域の山火事からの復興活動を支援するためのイニシアチブ「LA Rises」立ち上げを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同イニシアチブでは、民間部門のリソースを動員することにより、州政府や地方政府のリソースを増強・拡大し、今回の山火事によって影響を受けた全てのコミュニティー再建を目指すこととしている。

ニューサム知事は米国メジャーリーグ・ベースボール(MLB)所属のロサンゼルス・ドジャースのマーク・ウォルター会長や、元ナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)選手で実業家のマジック・ジョンソン氏、ロサンゼルス・オリンピック・パラリンピックの大会組織委員会(LA28)のケイシー・ワッサーマン会長の3人に対して、同イニシアチブを主導するよう要請した。活動内容は、あらゆるレベルの政府と緊密に連携して、再建に必要な慈善団体や民間資本へのアクセスを拡大することや、利用可能なリソースと再建コストとのギャップを埋めるための資金調達戦略を考案すること、住民に情報を伝えるとことなどが挙げられている。ウォルター会長と同氏の財団のロサンゼルス・ドジャース財団は、この活動の呼び水として最大1億ドルを提供する予定だ。

ニューサム知事は「民間部門の膨大な創造性や経験、リソースを活用し、地方、州、連邦の取り組みと並行して、ロサンゼルスの全ての住民に利益をもたらす復興を実現する」と述べた。また、ロサンゼルス市のカレン・バス市長は「ロサンゼルス市では再建に向けた取り組みが進行中で、今回の発表はロサンゼルス市民を故郷に呼び戻すための包括的な取り組みとして重要な要素となる」と述べている。

ロサンゼルス地域で発生した山火事に対しては、1月24日にドナルド・トランプ大統領が災害への対応を改善するための大統領令に署名するなど(2025年1月28日記事参照)、連邦・州・市などによる支援が発表されており、民間部門の協力も得ながら復旧・復興が進められる。

(堀永卓弘)

(米国)

ビジネス短信 4cf7389cdbeeb5e6