イラン最高指導者がシリアのアサド政権崩壊にコメント発表

(イラン、シリア)

テヘラン発

2024年12月13日

シリアのバッシャール・アサド政権が崩壊したことを受け、イランのアリー・ハーメネイー最高指導者は12月11日、「シリアの隣国も関与しているが、主な共謀者は米国とイスラエルだ」とコメントした。

ハーメネイー氏は「抵抗戦線の範囲は将来、これまでに以上に地域全体を及ぶことになるだろう」とした。また、アサド政権の崩壊によってイランは弱体化すると主張するアナリストたちを「無知」とし、「イランはこれからもさらに強くなるだろう」と述べた。

さらに、シリアの将来についても「占領地は勇敢なシリアの若者によって解放され、米国もこの抵抗戦線によってシリアから追放されるだろう」とした〔12月11日付イスラーム共和国通信(IRNA)外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます〕。

また、イランのマースード・ペゼシュキヤーン大統領は12月8日、シリア社会のさまざまな層の間での対話の重要性を強調し、「シリアの紛争が終結すれば、国民は外国の介入なしに、自国の将来を決定できる」とし、紛争と暴力ができるだけ早く終結し、シリア国民があらゆる暴力から離れた平和な環境で暮らせるようになるとの希望を述べた(12月8日付IRNA外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

イラン外務省も8日、シリア情勢に関する声明を発表し、シリアの統一、国家主権、領土保全の尊重を再確認した上で、シリアの将来は国民の責任であり、外部の干渉は許されないと強調した。さらに、イランとシリアの長い友好関係が今後も継続することが期待されると述べた(12月8日付イラン外務省府外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。

 

(鈴木隆之、マティン・バリネジャド)

(イラン、シリア)

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