マカオ返還25周年、第6期行政長官の岑浩輝氏が就任
(マカオ、中国)
香港発
2024年12月26日
マカオ特別行政区(以下、マカオ)コタイ地区のマカオ東アジア競技大会ドームで12月20日、マカオの中国本土への復帰25周年を祝う記念式典および第6期マカオ政府就任式が開催された。習近平国家主席が就任宣言を行い、岑浩輝(サム・ホーファイ)氏が第6期行政長官に就任した(2024年10月21日記事参照)。
岑行政長官は就任演説において、「習国家主席は一貫してマカオを強く支援している。記念式典のスピーチにおいても、マカオの将来について明確なガイドラインを示し、マカオの特色を生かした『一国二制度』の安定的かつ永続的な実践を強調した」と述べた。
岑行政長官は、「一国二制度」の原則を全面的、誠実かつ断固として実行するとし、行政については、「人民主体のアプローチとガバナンスの改善に引き続き専念する」と述べた。また、経済については、経済の多角化推進を公約とし、「マカオは、『1つのセンター、1つのプラットフォーム、1つの拠点』(注1)を目標に、『1+4』の経済モデル(注2)を発展方向として堅持していく」と述べた。
(注1)中国中央政府はマカオに、1つのセンター(世界観光レジャーセンター)、1つのプラットフォーム(中国ポルトガル語圏の商業貿易サービスプラットフォーム)、1つの拠点(中国文化を主流とした異文化が共存する交流協力拠点)の地位が与え、マカオの緩やかな経済の多様化と持続可能な成長を後押ししている。
(注2)カジノ産業に大きく依存するマカオの経済の多様化を図るため、観光・レジャーと4つの重点産業を継続的に推進する経済モデルを指す。「1」は世界観光レジャーセンターとして観光とレジャーの総合産業の強化、「4」は、中国医薬、現代金融サービス、ハイテク技術、展覧会ビジネスおよび文化・スポーツを表す。
(松浦広子)
(マカオ、中国)
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