米カリフォルニア州オレンジ郡、水素バス40台購入、2026年運行開始を予定
(米国)
ロサンゼルス発
2024年12月06日
米国カリフォルニア州オレンジ郡交通局(OCTA)は11月26日、水素燃料電池バス40台とバッテリー式電気自動(BEV)バス10台の購入を承認したと発表した。同郡では2040年までに、走行するバス車両の100%をゼロエミッションバス(ZEB)に移行する計画を立てており、その第一歩を踏み出した。
OCTAはカナダの大手バスメーカー「ニューフライヤー」から、40フィートの水素燃料電池バス40台とEVバス10台を購入する。新しいバス車両にはビデオ監視システムや背後確認カメラ、火災や水素の検出システムのほかに、ドライバー保護のための仕切りや運賃電子決済デバイスなど、さまざまな技術と安全機能が装備される。
OCTAはZEBの実証実験プログラムの一環として、2020年と2022年に水素燃料電池バスとEVバスの両方の車両テストを開始した。当初、バス購入の見積額は8,440万ドルだったが、カリフォルニア州のゼロエミッション車両に該当する販売税免除を活用するなどの戦略的な交渉により、水素燃料電池バスの金額を40台で6,360万ドル、バッテリー式電気バスは10台を1,390万ドルとし、当初見積額から約700万ドル減の7,750万ドルまで費用を抑えることに成功している。
ZEBの運用に当たり、EVバスの充電のため、同郡ガーデングローブに所在する充電器10台に加えて、さらに11台の充電器の購入も承認した。水素燃料電池バスは、2020年に設置した全米最大の水素設備がある同郡サンタアナのOCTAバス停留場の施設で充填(じゅうてん)される。新規導入のバスは2026年後半に運行を開始する予定だ。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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