米マサチューセッツ州では、連邦上下院議会選の全てで民主党勝利

(米国)

ニューヨーク発

2024年11月07日

11月5日の米国大統領選挙では、ドナルド・トランプ前大統領の勝利が確実となったが(2024年11月7日記事参照)、東部マサチューセッツ州では、同日実施の連邦議会選挙で民主党が勝利を確実にした。

連邦上院選では、民主党の現職エリザベス・ウォレン氏が155万票(59.7%)を獲得し、共和党のジョン・ディートン氏の104万票(40.1%)を上回り、当選を確実にした(CNN、開票率73%)。調査会社のファイブサーティーエイトが行った世論調査でも、20~30ポイント程度の優位を確保しており、予想どおりだった。ウォレン氏は上院議員として3期目の当選となる。

連邦下院選では合計9議席が争われ、いずれも現職の民主党候補が勝利し、改選前の議席を維持した。なお、共和党が候補者を擁立したのは2地区のみだった。最も激戦となったのはニューベッドフォード市を含む同州南東部の第9区だったが、現職のビル・キーティング氏(民主党)が16万票(57.4%)を獲得し、ダン・サリバン氏(共和党)の12万票(42.4%)を上回って当選を確実にした(CNN、開票率62%)。

こうした国政選挙と併せて、住民投票も行われた。ライドシェア運転手の労働組合結成を認めるか否か(可決)、植物由来の幻覚剤の合法化を認めるか否か(否決)、チップ労働者の最低賃金を時給15ドルまで引上げるか否か(否決)など、5つの施策について可否が問われた。

同州での大統領選の結果は、民主党候補のカマラ・ハリス副大統領が204万票(得票率61.1%)を獲得し、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領の121万票(36.2%)を大幅に上回り、勝利した(CNN、開票率94%)。州都ボストン市や同州中部のウースター市、西部のスプリングフィールド市など主要な都市をハリス氏が全ておさえた。伝統的に民主党が優勢な州で、トランプ氏が立候補した2016年、2020年の大統領選でも、今回と同様に民主党候補が勝利している。

(加藤翔一)

(米国)

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