10月の貿易赤字は271億ドル、輸出・輸入ともに前月より増加
(インド)
ムンバイ発
2024年11月20日
インド商工省(MoCI)が11月14日に発表した「貿易統計(速報値)」によると、10月の貿易収支は271億ドルの赤字(添付資料図参照)だった。貿易赤字は2020年6月以降続いており、赤字幅は前月(約208億ドル)より30.6%拡大した。輸出額(サービスを除く)は391億9,555万ドルで前年同月比17.2%増加、輸入額は663億3,772万ドルで3.9%増加した。
輸出額の内訳をみると、金額の大きいエンジニアリング製品112億5,885万ドル(前年同月比39.4%増)、電子製品34億3,480万ドル(45.7%増)、宝石類32億4,833万ドル(8.8%増)、有機・無機化学製品27億2,406万ドル(27.4%増)、医薬品26億2,345万ドル(8.2%増)などが増加した。一方で、石油製品45億8,590万ドル(22.1%減)などは減少した。
輸入額に関しては、輸入額全体の4分の1強を占める石油製品・原油が182億9,712万ドルで前年同月比13.3%増加したほか、電子製品83億5,273万ドル(6.8%増)、電気・一般機械46億3,162万ドル(8.7%増)などが増加した。一方で、金71億2,655万ドル(1.4%減)、有機・無機化学製品23億8,926万ドル(1.4%減)などは減少となった。
現地報道では、「10月の輸出は極めて好調だった。このペースでいけば、今年の輸出額は8,000億ドルを超えるだろう」とのスニル・バースワル商務次官の発言や、「輸出が17%以上伸びた主な要因は、先進国市場のクリスマス需要が改善し、企業が在庫を確保し始めたためだろう」との貿易当局者の声を紹介している(「ビジネス・トゥデイ」紙11月14日、「ザ・ヒンドゥ」紙11月15日)。
(篠田正大)
(インド)
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