情報通信技術展「Cairo ICT」開催、フィンテック、ICT、AIに焦点
(エジプト)
カイロ発
2024年11月28日
エジプトのカイロで11月17~20日、アフリカ最大級の情報通信技術(ICT)展示会・カンファレンス「Cairo ICT」が開催された。28回目の開催となる今回は「The Next Wave」がテーマで、500社以上が出展、13万人以上が来場した。
イベントは、フィンテック、ICT、人工知能(AI)の3つのセクションで構成された。フィンテックのセクション「PAFIX」は、エジプト中央銀行(CBE)が後援し、デジタル決済、金融包摂(注)がテーマとされた。CBEは、展示会場内に「FinTech Fireside Chat」という特設エリアを設け、銀行、フィンテック企業、起業家などに意見交換の機会を提供した。また、InstaPayやMNT-Halan(2024年8月16日記事参照)といった、エジプトで成長するフィンテック・スタートアップが大型ブースを構えた。
ICTのセクションには、エジプトの通信・IT省や国営通信会社テレコム・エジプトのほか、米国インテル、フランスの通信事業者オレンジ、ロシアのサイバーセキュリティー企業カスペルスキーなど、大手の電気通信、情報技術、サイバーセキュリティー企業が出展した。中国は大規模なパビリオンを設けたほか、ファーウェイ、シャオミが大規模なブースを出展した。日本からは、オーディオ・ビジュアル機器メーカーのアイワがディスプレーなどの製品を出展した。
AIのセクションでは、データセンター、AIと機械学習、持続可能社会を実現する太陽エネルギーなど、多くのトピックが取り上げられた。エジプトの大手電子機器メーカーのエルスウィーディー・エレクトリック、サウジアラビアやヨルダンに広く展開するシステムインテグレーターのエコテルが出展したほか、三菱重工業の現地代理店であるコッラが同社製の発電機を展示した。
展示会場の様子(ジェトロ撮影)
中国パビリオン(ジェトロ撮影)
(注)金融サ-ビスから取り残された人々が、基本的な金融サービスにアクセスできるようにサポートすること。
(リーム・モスタファ、塩川裕子)
(エジプト)
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