使い捨てプラ製品全廃に向けた規制、第1段階の適応期間が終了へ

(香港)

香港発

2024年10月16日

香港特別行政区(以下、香港)政府の環境保護部は10月7日、使い捨てプラスチック食器(プラ食器)などの提供を禁止する規制外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますの第1段階の適応期間が10月21日に終了すると発表した。同規制の第1段階は4月22日に開始され、6カ月間を適応期間として、期間中に違反した業者に対しては、強制措置は講じないとしていた(2024年4月26日記事参照)

環境保護部は、適応期間中、さまざまな分野において廃棄物削減の流れが作り出されたとの評価を示した。具体的には、ケータリング分野では、テイクアウト客の多くが再利用可能なカトラリーを持参するようになったほか、チェーンレストランでは、約8割の顧客が持ち帰り用のカトラリーを不要とし、約3割のレストランが持ち帰り用のカトラリーの提供自体を中止したといった事例が挙げられた。

また、環境保護部は、小売業やサービス業においても同様の対応がみられた、とした。具体例として、不動産管理会社が、使い捨てのビニール傘袋の代わりに傘乾燥機を設置したほか、企業は、イベントなどで利用する風船用の棒などについてもプラスチック製品から代替製品の販売に切り替えつつあることなどを説明した。このほか、ホテル業界からは、使い捨てプラスチック製品の消費が大幅に減少し、宿泊者もプラスチックフリーの流れを支持しているとの報告があったとした。

(松浦広子)

(香港)

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