GMエジプト、自動車生産100万台を達成

(エジプト)

カイロ発

2024年10月15日

ゼネラルモーターズ(GM)エジプトは9月25日付プレスリリースにおいて、同社のエジプトにおける自動車生産台数100万台を達成したと発表した。

GMエジプトは1983年に生産を開始し、これまで5億3,000万ドル以上を投資してきた。生産台数の半数以上はシボレーTシリーズのピックアップトラックだ。同車種は、60%以上の部品が地元エジプトのサプライヤーから調達されている。GMエジプト・アンド・ノースアフリカ社長兼マネージング・ダイレクターのシャロン・ニシ氏はジェトロの取材に対し、「エジプト工場をアフリカ、中東への輸出ハブとするのが目標であり、地域のニーズに対応するため、生産能力拡大を急いでいる。これは地場産業の振興、輸出促進というエジプト政府の計画とも合致する」と述べた。

GMエジプトは同日、2025年モデルの新型小型セダン、シボレー・オプトラの現地生産開始を発表した。新型オプトラは、エジプト政府の自動車産業開発プログラム(AIDP、注)に登録された初の車種だ。前出のニシ氏は「新型オプトラは現地サプライヤーとの協力の下、現地生産を念頭に開発・調整された。政府のイニシアチブは投資の信頼性を高め、新型車開発の基礎を築くきっかけとなった」と評価した。

GMは日本のいすゞ自動車と戦略的パートナーシップを長年維持しており、いすゞ自動車はGMエジプトの上位株主でもある。ニシ氏は「GMはいすゞ自動車との協力により、世界中でビジネスチャンスを生み出してきた。GMエジプトにおいても、いすゞ自動車の商用車におけるグローバルな専門知識を基に、エジプトの産業・社会に影響を与え続けてきた」と述べた。

(注)エジプト政府が2023年11月に発表した、自動車産業の現地化と発展を目指すプログラム。現地生産化率に応じて、投資関連規制、税制、関税の適用について優遇が受けられる仕組み。

(塩川裕子)

(エジプト)

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