香港で「イノテックフォーラム」が開催

(香港)

香港発

2024年10月28日

イノテックフォーラム外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が10月18日、香港オーシャンパークマリオットホテルで開催された。「人工知能(AI)と新エネルギー時代の開拓」をテーマに、香港投資推進局(インベスト香港)が主催し、サウスチャイナ・モーニングポストがメディアパートナーとして参加した。

基調講演で、香港特別行政区(以下、香港)創新科技・工業局の孫東局長は、「AIはITビジネスの発展における主要な原動力であり、香港政府としても、AIエコシステムの開発に多額の投資を行っている」と述べ、具体例として、「『数碼港』(サイバーポート)(注)が間もなく運用を開始するAIコンピューティングセンター(AISC)に対し、政府のAI支援スキームを活用して、30億香港ドル(約600億円、1香港ドル=約20円)を補助している」と説明した(2024年3月7日記事参照)。

香港環境・生態局の謝展寰局長は「グリーントランスフォーメーションを進め、カーボンニュートラルを実現するため、水素の役割を重視している」と言及した。また、今後の展望について、「香港政府は、2024年6月に水素エネルギー開発戦略を発表した。中国の支持の下、香港の国際ハブとしての強みを生かしつつ、同戦略を進め、世界に先駆けてカーボンニュートラルを実現していく」と表明した。

このほか、同フォーラムでは、AIエコシステムの長期的な成功、実生活におけるAIの活用、将来のエネルギー源としての水素などをテーマとするパネルディスカッションが開催され、多数の民間企業や研究機関の有識者が参加した。

(注)「数碼港」(サイバーポート)は、香港政府が2003年に建設した研究開発およびイノベーション推進拠点。フィンテック、ビッグデータ、スマートシティー、モノのインターネット(IoT)分野でのスタートアップ支援を行う施設で、900社が入居している。

(奥田岳慶)

(香港)

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