第2四半期の米貿易収支、輸入増で赤字額は前期比200億ドル増
(米国)
ニューヨーク発
2024年09月26日
米国商務省が9月19日に発表した2024年第2四半期(4~6月)の貿易統計(国際収支ベース、季節調整済み)によると、輸出額(財・サービス)は前期比0.4%増の7,884億ドル、輸入額(同)は2.3%増の1兆116億ドルだった(添付資料表1、図参照)。輸入の伸びが輸出の伸びを上回ったことから、赤字額は前期から約200億ドル増加し2,232億ドルとなった。 四半期別輸入額は2022年第3四半期(7~9月)以降で最大となる。財、サービスの内訳では、財が2,971億ドルの赤字、サービスが739億ドルの黒字だった。
財貿易をみると、輸出が前期比0.0%減(5,200万ドル減)の5,167億ドル、輸入が2.5%増の8,139億ドルだった(添付資料表2参照)。輸出では、工業用原材料のエネルギー製品のほか、大豆、穀物が押し下げ要因となった。輸入では、資本財のコンピュータやその周辺機器、医薬品などが押し上げた。
財貿易を主要国・地域別にみると、輸出では、中国が前期比5.4%減の367億ドルで、最大の押し下げ要因になった(添付資料表3参照)。大豆(HSコード1201)、綿花(5201)、穀物(1007)が減少した。次いでカナダが2.0%減の867億ドルだった。電力(2716)、原油(2709)、石油ガスそのほかのガス状炭化水素(2711)が減少した。
輸入では、アジアNIES(注)が前期比8.9%増の757億ドルで、最大の押し上げ要因になった。コンピュータ(8471)やコンピュータ部品(8473)、血液・ワクチン(3002)などが増加した。次いでEUが2.0%増の1,503億ドルと押し上げた。コンピュータ、貨物用自動車(8704)、乗用自動車(8703)などが増加した。主要国以外では、ベトナムからの輸入が339億ドルで、11.8%増と大幅に伸びた。電話機(8517)、コンピュータ、トランジスタ(8541)などが押し上げている。赤字額では、対中貿易が12億ドル減少、対日貿易で15億ドル減少した。なお、9月4日の商務省の発表によると、7月の輸出(財・サービス)は6月より13億ドル増加の2,666億ドル、輸入は71億ドル増加の3,454億ドルだった。
(注)新興工業経済地域、アジアでは韓国、台湾、香港、シンガポール。
(大原典子)
(米国)
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