8月の貿易赤字は296億ドル、前月からさらに拡大

(インド)

ムンバイ発

2024年09月30日

インド商工省(MoCI)が9月17日に発表した「貿易統計(速報値)」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますによると、8月の貿易収支は296億ドルの赤字(添付資料図参照)だった。貿易赤字は2020年6月以降続いており、前月からさらに赤字幅が拡大した。輸出額(サービスを除く)は347億1,470万ドルで前年同月比9.3%減少、輸入額は643億5,726万ドルで3.3%増加した。

輸出額の内訳をみると、金額の大きいエンジニアリング製品94億4,289万ドル(前年同月比4.4%増)、有機・無機化学製品23億7,343万ドル(8.3%増)、電子製品23億2,825万ドル(7.9%増)、医薬品23億4,757万ドル(4.7%増)などが増加した。一方で、石油製品59億5,716万ドル(37.6%減)、宝石類19億9,906万ドル(23.1%減)などは減少した。

輸入額に関しては、金が100億6,019万ドル(前年同月比2.04倍)、電子製品89億2,396万ドル(12.8%増)、有機・無機化学製品26億2,399万ドル(21.2%増)などが増加した。一方で、輸入額全体の約4分の1を占める石油製品・原油が110億1,766万ドルで32.4%減となった。

現地報道では、「8月の貿易赤字が予想外に急拡大したことから、7~9月期(2024年度第2四半期)の経常収支赤字がGDP比で1.5〜2.0%まで拡大する可能性を懸念している」との専門家の声を紹介している(「ビジネス・スタンダード」紙9月17日)。

(篠田正大)

(インド)

ビジネス短信 d995f7fcc63379ba