2025年1月以降、日本国籍者は英国への渡航時に電子認証の取得が必要に

(英国)

ロンドン発

2024年09月13日

英国政府は9月10日、商用や観光などビザが不要な短期での英国訪問時に事前申請が必要な電子渡航認証(ETA)について、導入スケジュールを発表外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした(2024年4月24日記事参照)。現在は一部の中東諸国(注)の国籍者が対象となっているが、日本や米国を含む40以上の国・地域からの訪問者に対しても、2025年1月8日以降、ETAの取得を義務づける。申請は2024年11月27日から受け付け開始。また、2025年4月2日以降はEUを含む欧州からの訪問者に対してもETAの取得を義務化する。なお、英国やアイルランド、および英国海外領土のパスポート保持者や、ビザ保持者などは対象外となる。

英国政府のガイダンス外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますでは、ETA申請が必要な事例として次を挙げている。

  • 観光、家族や友人の訪問、ビジネス、短期留学を目的とした最長6カ月の英国滞在者
  • 英国の空港で乗り継ぎおよびトランジットする者
  • クリエーティブワーカービザを所持した最大3カ月間の英国滞在者
  • 専門的職業(permitted paid engagement)(例:ミュージシャン、プロスポーツ選手、講演者、学者、弁護士など)

入国審査を通過しない場合でも、英国内の空港で乗り継ぎ・トランジットをする者はETAの取得が義務付けられる。複数の報道では、ヒースロー空港は、2023年に中東の7カ国に対してETAが導入されて以降、対象国と英国間の路線を利用する乗り継ぎ客が9万人減少したとして、ハブ空港としての競争力にとって打撃だ、とコメントしている。

申請は、専用のアプリまたはウェブサイト上で行う(英国政府ウェブサイト参照外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)。審査に係る期間は通常3営業日程度、料金は1人10ポンド(約1,850円、1ポンド=約185円)となっている。認証は2年間有効だが、新たなパスポートを取得した場合は、ETAについても再度申請が必要となる。

(注)対象国はバーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦。2024年4月の発表時点でETA対象国だったヨルダンは、9月にビザ申請対象国となったため、ETA対象からは外れた。

(松丸晴香)

(英国)

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