化粧品のナボカルコスメティックス、中国内陸3都市で店舗を同時開業
(中国)
成都発
2024年09月02日
化粧品メーカーのナボカルコスメティックス(本社:東京都)は8月24日、中国の重慶市、貴州省貴陽市、湖北省武漢市の商業施設「萬象城」内に同社初となる中国店舗を開業した。同日は重慶店で開業式典が開催され、同社の田邊ジェニー社長および同社中国法人の鐘声総経理らが出席した。
同社は1974年創業の老舗化粧品メーカー。高級美容サロン店などで使用される業務用製品を主として手掛けてきたが、近年は消費者向け製品の開発・販売にも着手している。同社製品には「Olandu」という独自に研究開発した成分が配合されており、この成分がコラーゲンを体内で生成させるよう働きかけ、肌のしわ・たるみの改善・防止につながるという。
同社にとって、今回開業した中国3店舗が海外初店舗となった。中国進出について、同社担当者は「中国は魅力的な市場と捉えている。中国の経済発展は目まぐるしく、消費者の化粧品に対するニーズも多様化・高度化が進んでいる」と語った。また、店舗を設置した3都市を選定した理由については、「人口が多く、中国国内からの観光客も多いことから、より多くの中国人消費者にアプローチができる」とした。同氏は、今後の展望について「3店舗を基盤として中国の消費者の反応を見ながら、今後は上海などの沿海部主要都市にも展開していきたい」と意気込みを語った。同社はアリババが運営するEC(電子商取引)サイトの天猫(Tモール)における旗艦店の開設準備も進めている。
同社の製品広告には、元卓球選手の福原愛氏を起用した。福原氏は中国のプロリーグでプレーした経験もあることから、中国でも「小愛」(中国語で「あいちゃん」の意)の愛称で親しまれている。開業式典当日に、重慶店に来店した来場客は「愛ちゃんの広告が目に留まり立ち寄った。ぜひ使ってみたい」と述べた。
開業式当日の重慶店(ジェトロ撮影)
(寺田俊作)
(中国)
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