統一地方選挙キャンペーンが開始、AI利用の画像・動画作成に規制を導入
(ブラジル)
サンパウロ発
2024年08月27日
ブラジルで10月6日に実施される市長や市議会議員を選ぶ統一地方選挙(注)に向けた選挙キャンペーンが8月16日から開始された。候補者は10月5日まで選挙キャンペーンを実施する。
今回の選挙キャンペーンに向け、ブラジル高等選挙裁判所(TSE)は2月27日付決議第23732号を通じて、人工知能(AI)の利用に関する規制を導入した。同規制によると、AIを用いて画像や動画の作成する際、AIが活用されたことを明確に表記する義務を課している。一方、ディープフェイク(AIを使って作られた偽の画像・動画・音声)の利用は禁止されている。
規制の実施を強化するために、TSEは8月上旬に、フェイスブック、TikTok(ティックトック)、リンクトイン(LinkedIn)、快手(Kuaishou)、X(旧Twitter)、グーグル、テレグラムなど巨大IT企業と覚書(MoU)を締結した。これらの企業は偽のコンテンツや誤った情報の拡散防止に協力し、場合によっては投稿された内容を削除することを約束した。
(注)市長選挙では、どの候補者も過半数を獲得できない場合、10月27日に決選投票が行われる。市議会議員は非拘束名簿式比例代表制により選定されるため、選挙は10月6日のみに実施される。
(エルナニ・オダ)
(ブラジル)
ビジネス短信 d097d426fba365db