インドネシア、シンガポールとのハラール製品保証の協力覚書に署名
(インドネシア、シンガポール)
ジャカルタ発
2024年08月21日
インドネシアとシンガポールは8月8日、ハラール製品保証の協力に関する覚書(MoU)に署名し、ハラール分野で協力を強化することに合意した。覚書は、インドネシア・ハラール製品保証実施機関(BPJPH)のムハンマド・アキル・イルハム長官とシンガポール・イスラーム宗教評議会(MUIS)のカディール・マイディーン最高経営責任者(CEO)が署名した。
覚書の発効日は10月17日で、適用範囲は食品、飲料、それらの原材料や添加物、食肉処理製品とした。これらの物品を対象に、両国が定めるハラール認証を取得した製品の相互参入が促進されることが期待される。在シンガポール・インドネシア大使館の発表によると、ムハンマド長官はこのMoUの締結に関し、「協力実施の次の段階として、技術的な取り決めを準備する必要がある」と述べ、発効日をめどに技術的な要件を調整する見込みだ。
BPJPHは2023年6月8日、マレーシアのマレーシア・イスラム開発庁(JAKIM)ともハラール認証の相互承認のための協力覚書に調印したが、いまだ両国間で技術的要件が調整されており、具体的な相互協力は開始されていない。加えて、こうした他国のハラール認証機関との相互協力の根拠法令である2021年政令第39号についても、法令改正に向けた意見公募が実施されており、状況の変化に注意を払う必要がある(2024年7月29日記事参照)。
(中村一平)
(インドネシア、シンガポール)
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