イランからイスラエルに報復攻撃の可能性、複数の民間航空がイスラエル発着便運休へ
(イスラエル、パレスチナ、米国、イラン、レバノン)
テルアビブ発
2024年08月05日
7月31日のハマスのイスマイル・ハニヤ政治局長に対するイランの首都テヘランでの殺害(2024年8月1日記事参照)や、前日30日のイスラエル国防軍によるレバノンの首都ベイルートでの空爆によるヒズボラ上級司令官フアド・シュクル氏の殺害を受けて、イランのアリー・ハーメネイー最高指導者は「報復は義務だ」とコメントしている。米国メディア「アクシオス」(8月4日)は、米国やイスラエル政府高官の話として、イランが早ければ8月5日にもイスラエルを攻撃する可能性があると述べた。また、同紙によると、米国政府高官は、イランの報復は4月13日のイスラエル攻撃(2024年4月15日記事参照)と同じ方法で行われるとみているが、規模はより大きくなる可能性があり、レバノンのヒズボラも巻き込む可能性があると予想している。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は8月4日の閣議の冒頭で「われわれは、攻撃的にも防御的にも、あらゆるシナリオに備えている。われわれはどのような方面からであれ、いかなる侵略行為に対しても応戦し、重い代償を科す」と述べた。
テルアビブ郊外にあるベングリオン空港は通常営業しているが、ルフトハンザグループのオーストリア航空、ルフトハンザドイツ航空、スイス・インターナショナル・エアラインズや、KLMオランダ航空、ユナイテッド航空、デルタ航空など複数の欧米大手航空会社は運休を発表している。在イスラエル日本大使館
は8月2日、イスラエルからの出国や一時帰国の希望者に対しては、定期商用便が運航されているうちの出国を検討するよう注意喚起している。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イスラエル、パレスチナ、米国、イラン、レバノン)
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