米クローガー、アルバートソンズの買収に伴い579店舗の売却を発表
(米国)
ロサンゼルス発
2024年07月17日
米国スーパーマーケットチェーン大手のクローガー(本社:オハイオ州)は7月9日、同業大手のアルバートソンズ(本社:アイダホ州)の買収にあたり、米卸売大手のC&Sホールセール・グローサーズ(本社:ニューハンプシャー州)に579店舗を売却すると発表した。米国連邦取引委員会(FTC)は、クローガーによるアルバートソンズの買収が反競争的行為につながるとして訴えを起こしており(2024年2月28日記事参照)、7月末に審問が開始される見込み。FTCが買収計画を承認した場合、ワシントン州、アリゾナ州、コロラド州などの米国西部を中心に店舗が売却される。
各州の売却店舗数は次のとおり。
- ワシントン州:124店舗
- アリゾナ州:101店舗
- コロラド州:91店舗
- カリフォルニア州:63店舗
- オレゴン州:62店舗
- イリノイ州:35店舗
- テキサス州:28店舗
- アラスカ州:18店舗
- ネバタ州:16店舗
- アイダホ州:10店舗
- ニューメキシコ州:9店舗
- ワイオミング州:5店舗
- メリーランド州:4店舗
- ユタ州:4店舗
- バージニア州:3店舗
- ルイジアナ州:2店舗
- モンタナ州:2店舗
- デラウェア:1店舗
- ワシントンDC:1店舗
売却店舗のリストには、アルバートソンズとその子会社であるカーズ、セーフウェイ、ボンズ、マリアノス、ハリス・ティーター、QSC、トム・サム、ヘイゲンといったスーパーマーケットチェーンに加え、アリゾナ州、コロラド州、ユタ州、ワシントン州の配送センターやコロラド州に所在する乳製品の工場も含まれる。
ロサンゼルス・タイムズ(7月9日)によると、クローガーとアルバートソンズは、労働組合を持たないライバル企業大手のアマゾンやウォルマート、コストコとの競争のためにも合併が必要と述べている。合併により、5億ドルを商品価格の引き下げに、10億ドルを従業員の賃金と福利厚生の引き上げに、13億ドルをアルバートソンズの店舗改善に投資するとしている。
(サチエ・ヴァメーレン)
(米国)
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