6月の消費者物価上昇率、前年同月比0.62%、前月から伸び率鈍化
(タイ)
バンコク発
2024年07月09日
タイ商務省が7月5日に発表した6月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で0.62%となり、前月(1.54%)から伸び率は鈍化した。
6月のCPI上昇率鈍化について、特に電気料金の上昇率が前月(12.1%増)から一転、ベース効果が剥落して減少(4.63%減)に転じた点や、猛暑が収まったことで野菜などの収穫量が増加し、生鮮野菜価格の上昇率が前月(13.9%増)から鈍化した(1.5%増)点などが影響した。
振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率も0.36%で、前月(0.39%)からわずかに減少した。
同省によると、2024年第3四半期(7~9月)のCPI上昇率は低水準になる見込み。その理由としては、政府の措置によって前年同期に比して電気料金が低額になる点や、猛暑が過ぎ去ることで収穫量が増加した農産品の価格が正常化する点、電子商取引の拡大に伴って、オフラインの販売チャネルとの間での価格競争と、かつ販売店間でのプロモーション活動がともに活発化している点を挙げている。
なお、同省は2024年のCPI上昇率予測(0.0~1.0%)は維持している。
(藤田豊)
(タイ)
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