ジェトロ、マレーシア日本国際工科院と日本企業のネットワーキングを開催
(マレーシア、日本)
知的資産部高度外国人材課
2024年07月22日
ジェトロは7月3日、マレーシア日本国際工科院(MJIIT)とのネットワーキングイベントを開催した。海外大学と日本企業をつなぎ、インターンシップや学生の採用の面での連携、共同研究など、産学連携を促進するイベント「JETRO Overseas University Connect」シリーズの第4回として、MJIITの紹介や日本企業との連携事例の紹介などを行った。会場の外国人在留支援センターとオンラインを合わせて、日本企業・自治体・在マレーシア日系企業から85人が参加した。
MJIITは、2011年にマレーシア工科大学(UTM)内の学術機関として同校クアラルンプールキャンパス内に設立された。グループ研究を特徴とする日本式工科教育を取り入れ、エレクトロニクス系、機械系、化学系、ソフトウエア開発系などのエンジニアリングコースを提供する。同大学はマレーシアトップクラスであるとともに、日本政府の円借款を活用して国際協力機構(JICA)の支援で設立された経緯から、日本との関係が深く、日本の大学や企業との共同研究や人材交流を活発に行っている。
JICAチーフアドバイザーの濱田勇氏は、MJIITの設立後もJICAが、日本の大学との協定書締結や人材交流の実施、企業のインターンシップや研究連携などさまざまな事業を行っていると説明した。
MJIITのヌルルアクマル・アブ副院長によると、同校は英国高等教育専門誌Times Higher Education(THE)がSDGsの枠組みを使って大学の社会貢献度を評価する「THEインパクトランキング2024」で世界164位にランクインしているという。また、学生は信頼、挑戦、実践、気遣い、謙虚の精神に基づいて教育を受けている。卒業生の就職率は2022年、2023年と2年連続で100%を達成している。
続いて、2024年5月に開催されたMJIIT主催のキャリアフェア参加企業である、高砂熱学工業の研究開発本部技術研究所執行役員・副本部長兼技術研究所長の佐部利俊和氏が、MJIITとの連携活動を紹介した。同社は、両国間の友好関係強化や人脈形成、グローバル人材の育成・獲得、現地の技術的ニーズ・課題の収集などのため、2015年からMJIITで研究講座を運営するほか、2017年から延べ5人のインターン生をMJIITから受け入れており、2020年に1人を本採用している。
ネットワーキングのセッションでは、日本側の参加者と同大学の関係者が交流を行った。
(吉武果実)
(マレーシア、日本)
ビジネス短信 7ecd6fd104e26bef