米ノースダコタ州のグランド・ファーム、アグリテックに関するカンファレンスを開催
(米国)
シカゴ発
2024年06月24日
米国ノースダコタ州でアグリテック・エコシステムを構築するグランド・ファーム(注)は6月13日、同州ファーゴ市近郊で「カルティベイト・カンファレンス」を開催した。同カンファレンスは、アグリテック分野でのイノベーションの促進を目的に2019年に初めて開催され、今回が4回目。同分野のスタートアップや投資家、最新技術への関心のある農家など500人以上が参加し、同分野の最新動向や課題に関する講演やパネルディスカッションなどが行われた。
ジェトロは、同カンファレンスに参加するミッションを派遣し、スタートアップ3社を含む10社・1団体が参加した。カンファレンスでは、ミッションに参加した日本のアグリスタートアップのEFポリマーも登壇し、オレンジの皮などのバイオ廃棄物を再利用した完全有機・完全生分解性を有する超吸水性ポリマー(EFP)について発表し注目を集めた。
カンファレンスは、ノースダコタ州ファーゴを中心に6月10~14日にわたって開催されたアグリテック・ウィークのメインプログラムとして行われたもので、ジェトロのミッション団は同期間中に開催された実証実験場への見学ツアーや、農業政策を議論する米国中西部農業サミット、スタートアップ向けミートアップイベントなどに参加した。参加者は農業分野の最新技術や米国の生産者等の抱える課題について学ぶとともに、参加者同士のネットワーキングの場では、登壇者らと積極的に事業連携に向けた意見交換や情報収集をする様子が見られた。
なお、ミッション団の一員として参加した埼玉県深谷市、米国ノースダコタ州のアグリテック・エコシステムとの連携については、2024年6月24日記事を参照。
ミッドウェスト・アグリカルチャー・サミットのパネルディスカッションの様子(ジェトロ撮影)
実証実験場視察の様子。ドローンを活用した農薬散布技術の実証を見学(グランド・ファーム提供)
カルティベイト・カンファレンスのトークセッションを傍聴する来場者の様子(ジェトロ撮影)
(注)グランド・ファームは、590エーカー(約2.4平方キロメートル)の実証実験場を備え、今回連携を発表した「カルティベイト・カンファレンス」を開催するなど、同分野のスタートアップや投資家、最新技術への関心のある農家などの連携を進めている。
(橋本翼、関谷篤史)
(米国)
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