第1四半期の投資ライセンス発行件数は前年同期比9割増
(サウジアラビア)
リヤド発
2024年06月07日
サウジアラビア投資省(MISA)は5月29日、「サウジアラビア経済投資モニター(第1四半期)」を発表した。同省が2024年第1四半期(1~3月)に発行した投資ライセンスは3,157件で、前年同期の1,637件から93%増加した(注1)。同国が誘致を進める地域統括会社向けライセンスは127件を記録した。
分野別では、建設(864件)、製造業(620件)が上位を占める一方、前年同期比伸び率では、不動産が3.5倍で最大だった。法人形態別では、「単独出資者による有限責任会社」(Single-member Limited Liability Company)のライセンス数が前年同期の916件から2,112件と倍増し、全体の半数以上を占めた。2023年1月に施行された新会社法による規制緩和で導入された同形態の利用が増加している。
投資ライセンス取得企業を国籍別にみると、エジプトが950件で最多で、イエメン(346件)、インド(321件)が続いた(注2)。
投資省が認定する新規支援案件のうち、第1四半期に64件が完了した。件数では前年同期の104件から減少したものの、分野別では「イノベーション・起業」(34件)、「スポーツ」(12件)など新規分野が目立った。国別では、米国(11件)、英国(5件)が上位を占めた。
(注1)2020年8月に成立した反隠匿法(Anti-Concealment law)施行に伴い、既存企業向けに発行した新規ライセンスを含まない。(注2)を除き以下同様。
(注2)反隠匿法に伴い、既存企業向けに発行した新規ライセンスを含む。
(秋山士郎)
(サウジアラビア)
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