韓国大統領がトルクメニスタンを訪問、中央アジア歴訪1カ国目

(トルクメニスタン、韓国)

タシケント発

2024年06月19日

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は6月10~11日、6日間の中央アジア歴訪の1カ国目としてトルクメニスタンを公式訪問した。大統領の訪問中、韓国大手企業によるガス化学分野での協力合意が行われた。

同国のセルダル・ベルディムハメドフ大統領との首脳会談後に共同声明が発表されたほか、貿易・投資促進に関する覚書の署名や、投資保証・税関相互支援に向けた作業強化で合意した。尹大統領は首脳会談で、韓国政府が2024年6月7日に発表した同国初の中央アジア向け協力イニシアチブ「Kシルクロード」にも触れた。韓国企業の関与が伝統的に強いエネルギーや資源以外に、行政、工業化、食料安全保障分野での協力も推進するもので、ベルディムハメドフ大統領も同イニシアチブを支持した。

大型案件では、韓国の現代エンジニアリングが、トルクメニスタン国営化学会社トルクメンヒミヤとの間でキヤンリ・ポリマー・ガス化学コンプレックスの操業再開(注)に関する協定、同国営トルクメンガスとは年間100億立方メートルのガス生産能力を持つガルキニシュガス田第4ガス処理ユニット設計・建設に関する協定に調印した。

トルクメニスタンのガス・石油化学分野において、韓国企業はこれまでにもガルキニシュガス田の硫黄精製工場の建設、キヤンリ・ポリマー・ガス化学コンプレックスの建設、トルクメンバシ複合製油所の近代化などの事業に参加している。報道によると、現在トルクメニスタンには韓国資本の企業が13社登録されている(トルクメンポータル、6月12日)。

(注)キヤンリ・ポリマー・ガス化学コンプレックスは2018年に稼働したが、ライセンスなどの問題により2022年春に操業を停止していた。

(ウラジミル・スタノフォフ)

(トルクメニスタン、韓国)

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