日韓経済人会議が開催、両国の経済連携のさらなる拡大期待

(日本、韓国)

ソウル発

2024年05月17日

第56回日韓経済人会議(主催:日韓経済協会、韓日経済協会など)が5月14日から15日までの2日間、「未来に繋がる日韓パートナーシップ構築」をテーマに、東京都内で開催された。日本での開催は2018年以来6年ぶり。日本側から佐々木幹夫日韓経済協会会長をはじめ114人が参加し、韓国側からは金鈗(キム・ユン)韓日経済協会会長(三養ホールディングス会長)ら107人が参加した。

14日に行われた全体会議では、テーマに沿って両国の協力策について議論された。佐々木会長は「日韓の経済人は数多くの連携と協力を通じて、世界を舞台に多くの成功を積み重ねてきた。経済では日韓は競争関係にあると同時に、補完関係にある」とし、「パートナーとして提携するにあたり、これほど望ましい相手はほかにいない」と述べた。金会長も「不安定な世界情勢の中でも、韓日関係や全世界のサプライチェーンを強靭(きょうじん)にするという最も基本的な経済協力が何より重要だ」と強調した。

採択された共同声明では、(1)経済連携・協力の拡大〔一体化したサプライチェーン構築や共同資源開発、半導体、ディスプレー、GX(グリーントランスフォーメーション)、DX(デジタルトランスフォーメーション)、水素などの新産業分野〕、(2)幅広い多様な交流の実現、(3)両国政府間の「新たなパートナーシップ」宣言への期待といった内容が盛り込まれた。2025年は日韓国交正常化60周年を迎えるに当たり、日韓連携の強化を後押ししたい考えだ。

なお、韓国側代表団は会議前日の13日に岸田文雄首相と面会した。岸田首相は「政府、国会、民間のあらゆるルートで日韓の協力をさらに幅広く、堅固なものとしていくべき」「韓国側代表団の今回の訪日が今後の両国経済人の活発な交流につながることを祈念する」との認識を示した。

(花輪夏海)

(日本、韓国)

ビジネス短信 f88650e0bcf0d94b