英政府、農業・食品業界のサミットを開催し、食料安全保障指数の草案を発表
(英国)
ロンドン発
2024年05月16日
英国政府は5月14日、英国の毎年の食料安全保障の状態を評価するため、新たに食料安全保障指数(Food Security Index)(2024年2月21日記事参照)の草案を発表した。同日に、英国内の農業・食品業界の代表者を集めて首相官邸で開催された第2回ファーム・トゥ・フォーク(農場から食卓へ)サミットで示された。
食料安全保障指数は、主要な食料安全保障テーマの広範な傾向を反映すること、毎年変化する興味深い短期的なトレンドを捉えること、公的統計の基準を満たしており英国全土の毎年更新されるデータによるものであること、を満たすものとして、次の9つの指標が示された。
- 人が消費する食料の世界的な供給量
- 国際的に取引される穀物および大豆の割合
- 生産と供給の比率(いわゆる自給率)
- 農業の全要素生産性
- 利用農地面積
- エネルギーと肥料の価格
- (飲食料品製造業の)事業投資
- バイオセキュリティーのリスク
- 食品サプライチェーン関係者に対する消費者の信頼度
ファーム・トゥ・フォークサミットでは、英国で自給率の低い果物と野菜の生産を増加させるための政策文書を発表し、園芸部門に対する支援を8,000万ポンド(約157億6,000万円、1ポンド=約197円)に倍増させることなども発表された。
(林伸光)
(英国)
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