4月の消費者物価上昇率、前年同月比0.19%、7カ月ぶりのプラスに
(タイ)
バンコク発
2024年05月20日
タイ商務省が5月3日に発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比で0.19%で、7カ月ぶりにプラスに転じた。前月はマイナス0.47%だった。
同省によると、世界的なエネルギー価格が上昇傾向にあることや、猛暑による野菜や果物などの生鮮食品価格が上昇していること、軽油の小売価格を抑制する物品税の引き下げ措置が4月19日に終了したことなどがCPI上昇に影響した。その他の財とサービスの価格は正常な方向に推移した。
振れ幅の大きいエネルギーと生鮮食品を除くコア指数の上昇率は0.37%で、前月(0.37%)と同率だった。
現地報道によると、同省は、2024年の残り期間のCPI上昇率は燃料価格と農産品のさらなる上昇によって1.0~1.5%になると見込んでおり、第4四半期(10~12月)にはデジタル・ウォレット政策の実施と、最低賃金の引き上げも物価に上昇圧力を及ぼすとした(5月4日付「バンコク・ポスト」紙)。
ただし、商務省は2024年通年のCPI上昇率予測を0.0%~1.0%(中央値0.5%)としており、中央銀行が設定するターゲットレンジ(1.0~3.0%)を引き続き下回る見通しとなっている。
(藤田豊)
(タイ)
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