ヘルスケア展示会にジェトロが出展、インドが存在感

(ガーナ、インド)

アクラ発

2024年05月20日

ガーナの首都アクラで5月8~10日、製薬・ヘルスケア見本市「WEST AFRICA PHARMA & HEALTHCARE外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」が開催され、ジェトロは同展示会にJapan Street事業(注)の広報の一環として、「ジャパンブース」を設置した。主催者によると、91社(うち国別では6割がインド企業、分野別では製薬分野が7割、医療機器分野が2割弱)が出展、来場者は3日間で約2,700人だった。

ガーナの医薬品業界においては、輸入を制限し、国内生産を強化しようとする動きはあるものの、依然として7割近くを輸入に頼っているのが現状だ。2022年の医薬品分野の輸入額は3億5,000万ドルほどで、国別ではインドや欧米諸国からの輸入が多い。今回の「ジャパンブース」の出展で、来場者からは「日本がガーナで出展しているのを初めて見た」「日本のモノは品質が良いことは知っている」など、日本への期待を感じるコメントが多く聞かれた。

ジャパンブースで日本の医療機器のサンプル展示を行ったガーナのディストリビューター、ヘルステック・ガーナと、スノデン・クリニカル・エンジニアリング・サービスの2社は、3日間で合計80件近く引き合いがあったという。ヘルステック・ガーナは米国の企業から輸入した製品も取り扱っているが、同社およびガーナ大学メディカルスクールで実際に製品を使用するアイダ・ボニ氏は「日本の製品は3年使っても質が変わらず、米国製の製品との違いはすぐに分かる。購入時は米国の製品に比べ、日本の製品は約3倍の価格だったが、それでもほしいと思う」と語る。

スノデン・クリニカル・エンジニアリング・サービスの代表取締役のチェスター・アイェビレ氏は「ガーナでは中国製の安価な製品が出回っているが、医師はそれを使って誤診をし、誤った薬を処方した事態もあったと聞く。日本製はそういった心配がなく、技術や質の面で特別だ」と話し、価格と品質が合えば大きな市場があることを示唆した。

写真 会場内のジャパンブース(左)と会場の入り口(右)(ジェトロ撮影)

会場内のジャパンブース(左)と会場の入り口(右)(ジェトロ撮影)

(注)2021年2月に開設したジェトロの招待制バイヤー専用オンラインカタログサイト。

(数実奈々)

(ガーナ、インド)

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