米カリフォルニア州の人口が4年ぶりに増加、当局は引き続きプラス成長を予測
(米国)
ロサンゼルス発
2024年05月08日
米国カリフォルニア州財務局は4月30日、2024年1月時点の同州の州、郡、市(注1)の人口推計を発表した(注2)。推計によると、同州の人口は2023年1月時点と比べて約6万7,000人増加(0.17%増)の約3,913万人となった。同州では2021年1月時点の推計において、統計開始以来、初めて人口が前年比で減少し(2021年5月14日記事参照)、それ以降、減少が続いていたため、4年ぶりの増加となった。
また、同州で人口最多のロサンゼルス市では、2018年1月時点をピークに減少が続いていたが、今回は前年1月時点と比べて9,898人増加(0.3%増)の約381万人となり、6年ぶりの増加になった。
人口増加の主な要因は、合法的な外国人移住者の増加と自然増とされる。連邦政府による未処理分の解消と移民制限政策の緩和により国外からの移住者数が回復するとともに、新型コロナ禍で高まった死亡率が長期トレンドに戻ったという。より低い生活コストを求めて同州から他州へと転出する動きもみられたが、この傾向が鈍化していることも人口増加に寄与しており、ハイブリッド型や対面型の働き方への一部回帰も要因に挙げられている。財務局は、同州の人口が引き続きプラス成長していくと予測している。
なお、同州の住宅着工件数も同日発表されており、2023年は約11万6,000戸(前年比0.8%増)と、堅調に推移している。
(注1)米国では、連邦政府の下、州(State)、郡(County)、市(City)の3層構造で地方自治体が組織されている。一般的に複数の市が集合して郡を構成している。
(注2)2024年1月時点の人口は暫定値。今回の発表に併せて2021年1月、2022年1月、2023年1月時点の人口も更新されている。
(堀永卓弘)
(米国)
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