中国財政部、超長期特別国債の発行に関する通知を発表

(中国)

上海発

2024年05月22日

中国財政部は5月13日、「2024年における一般国債および超長期特別国債の発行に関する通知」外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを公表し、超長期特別国債の発行期間などの詳細を明らかにした。同通知では、長期特別国債発行期間を20年、30年、50年の3種類に分け、発行回数はそれぞれ7回、12回、3回とするとした(添付資料表参照)。各回の発行金額は明らかにされていないが、5月17日から30年債が発行され、11月中旬まで発行が続く。

第14期全国人民代表大会(全人代)の政府活動報告においても、今後数年にわたり超長期特別国債を発行し、国家重要戦略の実施と重点分野の安全保障能力の整備に使用し、2024年は1兆元(約21兆円、1元=約21円)を発行するとしていた(2024年3月6日記事参照)。また、国家発展改革委員会の劉蘇社副主任は、国務院新聞弁公室が4月17日に行った記者会見で、超長期特別国債の支援分野について説明した。劉氏は、高水準の科学技術を確立させ、都市と農村の融合・地域の協調的な発展を促進し、食料とエネルギー資源の安全保障能力を向上させ、質の高い発展を促進し、美しい中国の建設を全面的に推進することを重点課題とすると述べた(「新華社」4月17日)。

2024年の中央および地方政府の予算報告によると、1兆元の超長期特別国債は、中央政府基金の予算に計上され、中央政府、地方政府に均等に歳出配分されるよう調整する。粤開証券研究院院長兼中国税務学会常務理事の羅志恒氏は、特別国債の発行は中国での内需拡大、供給構造の最適化、経済運営の効率化、中国経済の潜在成長率の向上に寄与する、とコメントした(「第一財経」5月13日)。

(趙姝萍)

(中国)

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