石油ガス開発ライセンスの入札を実施、大半を中国企業が落札

(イラク、中国)

ドバイ発

2024年05月17日

イラク石油省の発表によると、5月11日から13日にかけて、イラクの石油・ガス開発プロジェクトに対するライセンス供与のための入札(第5次追加分および第6次分)が行われた。イラク政府は、今回のライセンス供与により日量34億5,900万立方フィート以上の天然ガスと、日量100万バレル以上の石油が得られるとしている。

初日に行われた式典にはイラクのムハンマド・シヤーウ・スーダーニー首相が登壇し、「イラクは今後3~5年以内に随伴ガスのフレアリング(遊離天然ガスの焼却処分)を止め、環境への破壊的な影響を緩和し、石油資源を有効活用していくことを目標としている。また、生産した石油を石油化学産業において活用し、今後10年以内に石油生産量の40%を石油製品に転換する計画だ」と語った。

3日間の入札と協議の結果、29のうち13のプロジェクトに対して落札企業が決定した。ライセンスを供与された8社のうち7社が中国企業、1社がイラク企業という結果だった。落札企業は今後、正式契約を締結する予定。また、応札がなかった16のプロジェクトについては、イラク石油省による審査基準の再検討後、再度入札が行われる見通しだ。

入札結果(入札会社と落札鉱区)は次のとおり。

  • 中曼石油(中国):東バグダッド鉱区、中ユーフラテス鉱区
  • KAR(イラク):ディマ鉱区、ササン・アラン鉱区、カリシヤ鉱区
  • 連合能源(中国):ファオ鉱区
  • 振華石油(中国):クルナイン鉱区、アブ・ケマ鉱区
  • 州際油気(中国):ズバルティア鉱区、ジャバル・サナム鉱区
  • 中国石油化工集団(シノペック)(中国):サマ鉱区
  • 中国海洋石油集団(CNOOC)(中国):ブロック7鉱区
  • 安東石油(中国):ドゥフリヤ鉱区

(太田尭久、オマール・アル・シャメリ)

(イラク、中国)

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