米USTR、サプライチェーン強靭化に関する公聴会の追加開催を発表

(米国)

ニューヨーク発

2024年04月05日

米国通商代表部(USTR)は4月3日、サプライチェーンを強靭(きょうじん)化する貿易・投資政策策定のための公聴会を追加開催すると官報で公示外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。USTRは3月7日に、サプライチェーンを強靭化するため、米国内産業の成長促進、労働や環境、自由貿易協定(FTA)、経済安全保障などの観点から、パブリックコメントを求めると発表していた(2024年3月8日記事参照)。

通商専門誌「インサイドUSトレード」(4月2日)によると、USTRの広報担当官は今回の公聴会の追加発表について、首都ワシントン以外に拠点を置く多様なステークホルダーからの意見も求めるためと述べている。今後の公聴会の日程と場所は次のとおり。

  • 5月2日:首都ワシントン(従来どおり)
  • 5月14日:ミネソタ州
  • 5月23日:バーチャル開催
  • 5月28日:ニューヨーク州

追加された公聴会での証言希望者は、4月24日までに申し込む必要がある。また、公聴会の追加開催に伴い、公聴会後のコメント提出期間が6月4日まで延長された。

USTRのパブコメ募集に対し、4月4日午前10時時点(米国東部時間)で、7件のパブリックコメント外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますを確認できる。そのうち、例えば、USAレアアースは、世界の希土類(レアアース)磁石の90%以上が中国で生産されているとし、需要の高まりと地政学的な観点から、レアアースのサプライチェーンの国外依存を減らすことが不可欠として、政府補助金の拡大やインフレ削減法(IRA)に基づく税額控除(内国歳入法45X、2023年12月18日記事2023年12月25日記事参照)の米国内生産要件の拡大などを提言している。

(赤平大寿)

(米国)

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