自動車最大手マルチ・スズキ、2023年度の年間総販売台数が初の200万台超

(インド)

ベンガルール発

2024年04月08日

インドの自動車最大手マルチ・スズキは4月1日、2023年度(2023年4月~2024年3月)の年間販売台数を発表した。国内販売と輸出を合わせた総販売台数は前年度比8.6%増の213万5,323台で過去最高となり、初めて200万台を突破した。国内販売台数、輸出台数ともに過去最高を記録した(添付資料表参照)。

同社の売り上げは、国内販売、輸出ともに新型コロナウイルス禍で2020年度に落ち込んだものの、2021年度から回復、堅調に伸びを見せていた。2023年度の国内販売台数は185万2,256台で、新型コロナ禍前に過去最高だった2018年度販売台数175万3,700台を超える結果となった。

マルチ・スズキは2024年1月、西部グジャラート州での新工場設置と、スズキ初となるバッテリー式電気自動車(BEV)の生産予定を発表するなど、インドでの生産拡大に積極的な姿勢を崩さない(2024年1月16日記事参照)。3月12日には同州ベチャラージで州政府や鉄道公社と連携し、インド初となる自動車工場内への鉄道線引き込み工事の完工を発表した。この鉄道によって、インド全土15カ所に年間30万台の車両を運ぶことが可能になる見込みだ。同社はまた、環境配慮や道路渋滞緩和を目的としたグリーン物流を構築しつつ、2030年度までに生産台数を年間400万台に引き上げる目標を掲げる。

(岩井澪佳)

(インド)

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