ホーチミンでベトナム料理と日本産水産物のコラボメニュー試食イベント開催

(ベトナム)

ホーチミン発

2024年04月03日

ジェトロは313日と16日に、ベトナムのホーチミン市内のファミリーマートおよびイオンモール(注1)で、日本産水産物の消費者向け試食イベントを実施した。試食した人からの声を聴取することで、日本からのさらなる輸出拡大を図る、ベトナム輸出支援プラットフォームの活動に生かす狙いだ。本イベントでは、在ホーチミン日本総領事館の周藤来人公邸料理人(注2)の協力の下、ベトナムの国民食の1つであるバインミー(フランスパンのサンドイッチ)の具材に北海道産および青森県産のホタテと兵庫県産のカキを使用した日本風バインミーを用意。主にベトナム人のZ世代やY世代の500人(注3)を対象に提供し、日本産水産物の消費動向や日本食にかかる調査を実施した。

イベント初日の13日は、在ホーチミン日本総領事館の小野益央総領事とジェトロ・ホーチミン事務所の松本暢之所長も参加した。イベント2日目の16日は、イオンモールで試食配布前から長い列ができ、ベトナム人にとって身近なバインミーと日本産水産物のコラボレーションに高い関心が寄せられた。

写真 ファミリーマート・スカイガーデン店前。左から在ホーチミン総領事館の周藤料理人、小野総領事、ジェトロ・ホーチミン事務所の松本所長(ジェトロ撮影)

ファミリーマート・スカイガーデン店前。左から在ホーチミン総領事館の周藤料理人、小野総領事、ジェトロ・ホーチミン事務所の松本所長(ジェトロ撮影)

写真 イオンモール・ビンタン店内。販売ブース前の行列(ジェトロ撮影)

イオンモール・ビンタン店内。販売ブース前の行列(ジェトロ撮影)

試食アンケートの結果、500人の回答者の7割超が20~40代で、98.6%がベトナム人だった。日本産水産物を「週1回食べる人」は11%、「月に1回食べる人」は27%で、合わせて約4割だったが、試食を通じて「今後も日本産水産物を食べたい」と答えた人は約9割になった。また、「週1回または月1回は食べる」と答えた約4割の人の日本産水産物の購入先は、「すし・刺し身小売店でテイクアウトして購入」が36%、「飲食店などでの外食」が33%となった。一方、スーパーマーケットでの購入は10%にとどまった。また、日本食のプロモーションとして好ましい、効果が高いと感じるイベントの内容は、「飲食店やスーパーマーケットでの試食・販売」が253人で最も多く、次いで「コンビニやカフェなどで手軽に食べられる商品やメニューによる提供」が206人、「ベトナムの食材とあわせた料理の提供」が163人という結果だった(注4)。試食した人たちからは、「日本産水産物は高品質で信頼できる」「ホタテもカキも身が締まって歯ごたえが良かった」「ほかの日本産水産物も食べてみたい」などのコメントが寄せられた。

本イベントでは、一般消費者の日本食の購入状況や関心を調べることにつながった。また、日本風バインミーを試食提供することで、日本産水産物のさまざまな調理法やメニューを知ってもらうなど、日本産水産物への関心を持ってもらう機会となった。

(注1)ファミリーマートおよびイオンモールは、ベトナム輸出支援プラットフォーム協議会のコアメンバー。

(注2)ベトナム輸出支援プラットフォームの構成メンバーである在ホーチミン日本総領事館の公邸料理人が日本風バインミーを監修。

(注3)バインミーの主な配布対象者はZ世代(10代~20代前半)およびY世代(20代後半~40代前半)とし、ホーチミン市1区のファミリーマート・サイゴンスカイガーデン店前で100個、ホーチミン市中心地から南西約10キロのビンタン区のイオンモール・ビンタン店内で400個を配布し、試食体験した500人を対象にアンケート調査を実施。

(注4)質問は全6項目から2項目の選択制とした。

(河西朝子)

(ベトナム)

ビジネス短信 81ba891c706e2670