次回アフリカ開発会議(TICAD9)、2025年8月に横浜で開催決定

(アフリカ、日本)

調査部中東アフリカ課

2024年03月26日

林芳正官房長官は3月22日、閣議で第9回アフリカ開発会議(TICAD9)(注1)が2025年8月20日から22日まで横浜で開催することを決定したと発表した。また同閣議において、開催にあわせて第5回野口英世アフリカ賞(注2)受賞式を実施することも決定した。

前回の第8回アフリカ開発会議(TICAD8)は2022年8月27日から28日にかけてチュニジアのチュニスで開催され、20人の首脳級を含む48カ国が参加した。日本からも岸田文雄首相がオンラインで参加(2022年8月29日記事参照)し、日本とアフリカの関係強化を表明した。また、2023年8月26日には東京で同会議の30周年記念行事「TICAD30年の歩みと展望」が開催され、TICADのこれまでの歩みと今後の展望についての意見交換も行なわれていた(2023年8月30日記事参照)。

今回の決定にあたり、外務省は「日本政府は1993年にアフリカ開発会議(TICAD)を立ち上げて以降、約30年間にわたって、アフリカ自らが主導する開発を後押ししていくとの精神で取り組んできています。TICADプロセスを通じて、日本とアフリカ諸国との関係を一層深化させていきます」とのコメントを発表した外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます。また、開催地の横浜市は記者発表PDFファイル(外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます)にて、「過去3回の開催実績を誇る『アフリカに一番近い都市』として、質の高い安定的かつ自律的な経済成長と人々の安全保障を後押しし、アフリカにおける諸課題解決に寄与すべく、関係者の皆様方と手を携え、誠心誠意取り組んでまいる所存です」とコメントした。

なお、TICAD9の開催の先立ち、2024年に東京で閣僚級のTICAD閣僚会合の開催が予定されている。

(注1)アフリカ開発をテーマとする国際会議。日本政府、国連、国連開発計(UNDP)、世界銀行、アフリカ連合委員会の共催で3年に1度開催される。1993年の第1回会議以降、2013年の第5回会議までは5年に1回開催され、2016年に初めてアフリカ(ケニア・ナイロビ)で行われた第6回会議からは3年に1度の開催となった。

(注2)野口博士の志を引き継ぎ、アフリカのための医学研究・医療活動それぞれの分野において顕著な功績をあげた方々を顕彰し、アフリカに住む人々、ひいては人類全体の保健と福祉の向上を図ることを目的とする。

(加藤皓人)

(アフリカ、日本)

ビジネス短信 f6632e0c070d7a23