輸入飲食品ラベルのポルトガル語表記対応への監督強化

(モザンビーク)

マプト発

2024年03月26日

商工省は2024年3月12日、モザンビークに輸入、販売される飲食品へのポルトガル語ラベル貼り付けの監督強化を発表した。同国では、2006年6月22日付政令第15/2006号「飲食品の製造、輸送、販売に関する衛生・安全要件と検査・監督に関する規則」が公布され、飲食品へのポルトガル語ラベル貼り付けが義務付けられていた。他方、本政令は2006年12月に施行されたものの、運用が厳格化されておらず、ラベル貼り付け義務を遵守していない輸入飲食品が一部市場に出回っていた。同政令第6条で、次の内容をポルトガル語でラベルに表記することが義務付けられている。

  • 製品名称、製造年月日、消費期限、重量、ロット番号
  • 製造会社の本社と製造事業所の名称、住所
  • 原材料(含有量の多い順に重量または分量も記載)、栄養成分、添加物(合成着色料を含む)

また、本発表に先立つ2024年3月5日に商工省、モザンビーク品質標準局(INNOQ)などによって開催された、外国の商工機関、貿易促進機関に向けた説明会では、次の内容が説明された。

  • ポルトガル語ラベルが貼り付けられていれば、他言語の併記や複数言語のラベルが貼られていても問題はない。
  • 輸入前の飲食品のラベルの検査は、出荷前検査(2023年5月23日記事参照)を受託するインターテックによって実施され、輸入済み飲食品のラベルは、経済活動監査局(INAE)が輸入業者や販売店などを立ち入り検査することによって実施される。
  • インターテックによる飲食品に対するラベル検査を含む出荷前検査は、近日中に実施が始まる予定で、海外のサプライヤーや輸出業者にはインターテックへ事前に確認することが推奨される。
  • コメなどコンテナ単位で輸入し、国内にて製品化されるものについては、輸入後に製品化される際のラベルが対象となる。
  • ラベルへの記載事項と記載方式は、政令第15/2006号の規定に加え、INNOQが作成・管轄している「モザンビーク技術標準規格」第15番「販売用計量済み製品のラベル要件」に準拠する必要がある。同規格に関する資料はINNOQから購入できるほか、INNOQは有償でラベル記載内容に関する相談対応も実施する。

(松永篤)

(モザンビーク)

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