インドネシア税関、旅客が持ち込む荷物の検査を強化
(インドネシア)
ジャカルタ発
2024年03月22日
インドネシア・スカルノハッタ空港税関は3月2日、公式インスタグラムを通じて、インドネシアに入国する旅客が持ち込む手荷物に対する検査を強化すると発表した。
同税関は、同インスタグラム内で「輸入政策と規制に関する商業大臣規則2023年第36号(注)を通じて、政府は輸入管理を強化するための様々な戦略的措置をとり続けており、同規則に従って輸入品の入国制限を監督する」と発表した。
同税関が発表した持ち込み制限の一例は次のとおりで、新品の状態で持ち込まれる場合に制限の対象と見なされる。旅客持ち込み制限品目の一覧は商業大臣規定2024年第3号の別紙4〔LAMPIRAN IV(インドネシア語)〕から確認できる(添付資料参照)。
- 動物および動物製品(1人当たり5キログラム、かつ1,500米ドルまで)
- コメ、トウモロコシ、砂糖、ニンニク、園芸製品(1人当たり5キログラムまで、かつ1,500米ドルまで)
- 真珠(FOB価格で1,500米ドルまで)
- 水産加工品(1回につき25キログラムまで)
- 携帯電話、携帯情報端末、タブレット・コンピュータ(1人2台まで、1年間につき1回まで)
- おもちゃ(FOB価格で1,500米ドルまで)
- かばん(1人当たり2個まで)
- 履物(1人当たり2足まで)
- エレクトロニクス(1人当たり5個まで、かつFOB価格で1,500米ドルまで)
- 二輪または三輪自転車(1人当たり2台まで)
- アルコール飲料(1人当たり1リットルまで)
- プラスチック製品(FOB価格で1,500米ドルまで)
- 繊維製品(法令別紙1の2162番から2250 番までのもの)(1人当たり5個まで)
3月13日付のテンポ紙によれば、法令の施行日である3月10日から13日までの間で21件の旅客手荷物の押収があった。複数の乗客から、合計20足の靴や14個のバッグが押収されたほか、乗客1人当たり20個までと制限されている医薬品やサプリメントが合計29個押収された。加えて、705個の化粧品を携行していた9人の乗客が押収の対象となった、と同紙は報じた。
商業大臣規定2023年第36号は主に商業目的の貨物の持ち込みの管理を目的として制定されているものだが、旅客による持ち込みについてもその管理の対象下に置かれており、上記数量を超過した場合、個人使用とはみなされず、押収される可能性がある。
(注)本法令は、3月7日付商業大臣規定2024年第3号で改正済み。
(中村一平)
(インドネシア)
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