フーシ派によるアデン湾での船舶攻撃で3人死亡
(イエメン、バルバドス、米国、イスラエル、パレスチナ、シンガポール、サウジアラビア)
テルアビブ発
2024年03月08日
米国中央軍は3月6日、イエメンの武装組織フーシ派がイエメン沖のアデン湾を通過中のバルバドス船籍の貨物船「トゥルー・コンフィデンス」に向けて対艦弾道ミサイル(ASBM)を発射し、乗組員3人が死亡したとX(旧ツイッター)に投稿した。
フーシ派の報道官は同日、同派の海上部隊がアデン湾で「トゥルー・コンフィデンス」に対し、複数の対艦ミサイルを使用した攻撃を実施し、船上で火災が発生したとXに投稿した。この攻撃は、フーシ派海上部隊の警告メッセージを乗組員が無視した後に行われたという。同報道官は、抑圧されたパレスチナ人民を支援するという宗教的、道徳的、人道的義務を堅持し、イスラエルによる侵略が停止し、ガザ地区のパレスチナ人に対する包囲が解除されるまで、紅海などにおける作戦は停止しないと述べた。
フーシ派は2023年11月から紅海で船舶への攻撃を行っているが(2023年11月20日記事参照)、ロイター(3月6日)などによると、死者が報告されるのは初めてという。
船舶追跡サービスの「ベッセルファインダー」によると、「トゥルー・コンフィデンス」は2月21日にシンガポール港を出港し、3月7日にサウジアラビアのジッダ港に到着予定だったという。
3月2日にはフーシ派がイエメン沖で攻撃したベリーズ船籍の貨物船ルビーマー号が沈没するなど、フーシ派の攻撃による被害は拡大しており、紅海航路を回避する動きが続いている(2024年3月4日記事参照)。
イスラエルとハマスの衝突の詳細についてはジェトロの特集を参照。
(中溝丘)
(イエメン、バルバドス、米国、イスラエル、パレスチナ、シンガポール、サウジアラビア)
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