クラウンメロン産地へ英国バイヤーが現地視察・商談実施

(静岡、英国)

浜松発

2024年03月28日

英国ロンドンの高級百貨店ハロッズへ、日本産果物が輸入されている(2023年12月22日記事参照)。それを手掛けたアバンチ・アジアのゲイリー・ファン氏が315日、クラウンメロンの産地の静岡県袋井市を訪問した。

静岡県温室農業協同組合クラウンメロン支所の経営戦略部長の鈴木陽介氏とファン氏は、ハロッズでの販売はもちろんのこと、バッキンガム宮殿(英国王室)へのクラウンメロン供給を見据えている。ハロッズでの販売に関する打ち合わせに加え、ファン氏の持つネットワークや知見を基に、バッキンガム宮殿への供給という目標をいかに達成するか、今後の戦略についても打ち合わせした。

クラウンメロンは専用のガラス温室で栽培しており、通年出荷されている。温室を案内しながら、さまざまな工夫やノウハウの上で、高品質のクラウンメロンが通年出荷できていることを鈴木氏からファン氏へ説明した。この解説を受けたファン氏は「生産工程に関する資料は読んでいるが、実際の生産現場を見て説明を受けることで、クラウンメロンにどれほどの付加価値があるかをさらに理解することができた。ハロッズやハロッズ販売員、その他の商流へ商品の説明をする立場にあるので、現場でこのような知見を得られることはとても意味がある」とコメントした。

日本産食品を海外で販売する際、輸送コストなどで現地での販売価格は日本より高価になる。その際、価格を決定付ける根拠やストーリーをしっかりと持ち、相手に理解してもらうことが販売促進手法の1つだ。

写真 クラウンメロンの生産工程を説明(ジェトロ撮影)

クラウンメロンの生産工程を説明(ジェトロ撮影)

写真 今後の販売について打ち合わせ(ジェトロ撮影)

今後の販売について打ち合わせ(ジェトロ撮影)

(田辺知樹)

(静岡、英国)

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