中・東欧8カ国で一斉に日本産ホタテや水産物を政財界要人にアピール

(スロバキア、エストニア、クロアチア、ラトビア、ポーランド、ブルガリア、チェコ、ルーマニア、日本、中・東欧)

ブカレスト発

2024年03月05日

ジェトロは中・東欧8カ国の日本大使館と連携し、各国で天皇誕生日(2月23日)前後に開催された祝賀レセプションの機会を活用して、日本産ホタテや水産物の普及を目的としたプロモーションイベントを実施した。

各国での開催日は次のとおり。

  • スロバキア:2月19日
  • エストニア:2月20日
  • クロアチア:2月21日
  • ラトビア:2月21日
  • ポーランド:2月23日
  • ブルガリア:2月23日
  • チェコ:2月26日
  • ルーマニア:2月26日

各国の祝賀レセプションには、政財界の要人200~400人が訪れ、会場では現地のレストランが日本産水産物を使って、それぞれ趣向を凝らした料理を提供した。ホタテ(北海道産)、干し貝柱(北海道産)、ハマチ(ブリ、愛媛県産、宮崎県産)、煮穴子(長崎県産)などを使い、すしのほか、ぬたあえや炊き込みにぎり、西京焼きに調理し、提供した。

多くの会場では、現地の有力食品バイヤーやシェフのほか、メディア関係者なども出席した。ジェトロはこうした来場者に対し、日本産水産物の産地の様子や調達先などの情報提供も行い、理解を促した。

写真 8カ国で振る舞われた料理の例(ジェトロ撮影)

8カ国で振る舞われた料理の例(ジェトロ撮影)

試食した来場客からは、「シーフードにはなじみがあるものの、日本産はまだ限定的。生食で食べられる日本産のホタテはうまみが感じられ、価格帯さえ合えば現地でも広く受け入れられる」「日本産のハマチ(ブリ)は今まで試す機会がなかったが、普段食べている水産品よりも格段においしい」などのコメントが聞かれた。

あるレストラン関係者は「当店では店名にHAMACHIを入れ、ブランドとして認知されつつある。中・東欧全体で言えることだが、消費者は西欧のトレンドをにらみつつ、自国にもそのトレンドを受けて、新しいグルメが登場するのを心待ちにしている。質が高く、おいしいものには支出を惜しまない顧客も増えてきた」と語り、日本食市場は中長期的に有望だと強調した。

中・東欧諸国では所得向上を背景に、日本食レストラン数や食材の需要が近年拡大している。日本の農林水産省が2023年10月に公表した「海外における日本食レストラン数の調査結果外部サイトへ、新しいウィンドウで開きます」によると、今回の8カ国での日本食レストラン数は合計で約1,620店に上る。

(高崎早和香)

(スロバキア、エストニア、クロアチア、ラトビア、ポーランド、ブルガリア、チェコ、ルーマニア、日本、中・東欧)

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