2023年の合計特殊出生率0.72、過去最低を更新

(韓国)

ソウル発

2024年03月04日

韓国統計庁が2月28日に発表した「2023年人口動向調査」によると、2023年の出生数は前年から1万9,186人減少し、23万人だった。また、合計特殊出生率(注)は前年に比べ0.06低い0.72で、8年連続で過去最低を更新した(添付資料表参照、2023年5月15日付地域・分析レポート参照)。合計特殊出生率0.72はOECD加盟国の中で最低で、1.00を切ったのは韓国のみだ。同時に発表した2023年第4四半期(10~12月)の合計特殊出生率は0.65で、四半期ベースで過去最低、初めて0.70を割った。

聯合ニュース(2月28日)は統計庁の見解を次のように紹介している。

  • 直近3年間のうち、2023年の合計特殊出生率の減少幅が最も大きかった。新型コロナウイルス禍で婚姻件数が大きく減った影響とみられる。
  • (婚姻件数が増加している点を踏まえ、)婚姻件数の増加が出産増につながり、合計特殊出生率が反転する可能性はあるものの、婚姻後に出産しない傾向も強まっている、婚姻が出産につながる可能性は過去に比べて低い。

(注)1人の女性が生涯に産む子供の数。

(橋爪直輝)

(韓国)

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